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白市
しらいち
 戦国武将・平賀氏の城下町に始まる隔絶保存された商家町
 広島県東広島市高屋町白市
商家・町家・土蔵  あり  JR山陽本線・白市駅
 
 
広島県の酒都として知られる東広島市西条の市街から北東へ約8.5kmの山間丘陵上に、伝統的な佇まいを色濃く残す商家町が存在します。

高屋町白市。町の起こりは諸説がありますが、丘陵上の中心部に鎮座する荘厳な浄土真宗白龍山・養国寺の門前町がその起源だと言われています。

この養国寺は、はじめ真言宗で、1184年の創建の古刹ですが、戦国期に平賀保成(安芸平賀氏)が高屋東村の白山(現・城山)に城を築き、古くから成立していた門前町を編入して市場町としました。平賀氏は以後、この地を本拠として関ヶ原の戦いまでの200年、4代に渡り幾多の内紛を経て存続しました。内紛は中国地方を席巻しすすめていた毛利氏に組みするか否かで、最終的に平賀氏は毛利氏の配下に入りますが、これにより関ヶ原の戦い後に毛利氏と共に、移封させられる事になります。

しかし江戸時代になっても商家町としては存続し、南北の通りを本町、東西の通りを西町として現在に近い町並が整備され、平賀氏時代に起こされた牛馬市の活況もあって、この地域一帯における商業経済の中心地となります。また平賀氏旧家臣の多くは商人に転じてこの白市に残り、有力な在郷商人となっていきます。