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吾妻郷原
  ごうばら
 信州街道(日影道)沿いの木造3階建養蚕集落
 群馬県吾妻郡東吾妻町大字郷原 【旧・吾妻郡吾妻町】2006年合併
木造3階建養蚕型民家・土蔵 JR吾妻線・郷原駅前  JR吾妻線・郷原駅
 
 
群馬県内には郷原という地名が数多くあるので、ここでは吾妻郷原とします。木造3階建養蚕建築の家並みで知られる郷原はJR吾妻線・郷原駅前に立地していて、最もアクセスの良い養蚕集落です。

岩櫃山を後背に、建物はみな南向き。旧信州街道・日影道沿いに形成された街村で、地名は”吾妻郷の原”に由来し、郷村制時代における郡の中心地に起因すると言われています。

信州と上州を結ぶ主要街道に加え、北牧にある三国街道・杢ヶ橋(もくがばし)関所が増水で川留めとなった際には、代替道・三国脇往還の要地としても重要視された郷原。現在、吾妻川を挟んだ対岸の新井地区に長須橋が架かっていますが、この橋の歴史は三国脇往還の時代に遡り、郷原と共に歩んできたものです。当時の長須橋は木造で長さは16間半。10〜12年ごとの架け替え工事は近隣35ヶ村の負担で行われました。

信州街道で中之条、原町と迂回してきた三国街道の通行者は、この長須橋で対岸に渡り、吾妻側左岸を走る三国脇往還を下って本道に合流したのです。

このような交通の要衝であった郷原には麻繭の買次商人や質屋、旅籠を営む家も3軒ほどあり、小さな宿場町の様相であったと言います。

集落の戸数は多くありませんが、一軒一軒の家々は大きく、旧道沿いに並ぶ木造3階建の建物は、屋根の上に気抜き屋根、2階部分がせり出した”せがい造り”で、建物の大きさもさることながら、塀や土蔵を持ち往時の繁栄ぶりを偲ばせます。
 
 
 
 
 
 
 
 
吾妻町の酒蔵          
清酒 「金紋金星」 金星酒造 吾妻郡吾妻町大字原町444-3 0279-68-2021