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  小田
おだ
 山陰道の宿場町「堀越宿」の跡
 岡山県小田郡矢掛町小田(字堀越)
伝統的商家建築・洋風建築・昭和レトロ建築  なし 井原鉄道・小田駅
 

 
江戸時代の山陽道の宿場町・矢掛宿と今市宿の間に堀越宿という間の宿がありました。寛政元年の記録によると宿場の規模は家数411軒、人口1,748人で牛馬は167頭あまり。その他諸商売の記録は見られないので、商家や旅籠などはほとんど無かったと思われます。

あえて「堀越」という名で立項しなかったのは、それ以前には小田の地名が主だったものであるからです。延喜式に書かれている古代山陽道の宿駅には「小田駅」の名が見え、また小田郡おける政治行政の中心地でもあったようです。

江戸時代、宿場町としての経営と矢掛宿の助郷の2重に苦しんだ堀越宿を現在の小田商店街がほぼ踏襲しています。古い伝統的な建物は商店街の西のはずれに、わずかに見られる程度です。建築様式はさまざま、町並みという程ではありませんが、往時を偲ばせるそれらの家々は、ある程度のまとまり、連続性をもって点在しています。