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  室積
むろづみ
 周防五浦の1つ・北前船で栄えた風光明媚な港町
 山口県光市室積5丁目

 構成:商家・町家(平入り厨子二階塗籠造り) ■ 駐車場:なし
 
 

周防灘に弧を描いて付きだした像鼻ヶ岬は、もとは沖に浮かぶ峨嵋山(がぶさん)を中心とする小島が、千坊山の南麓に広がる砂州の発達によって陸続きとなったもので、その内側に形成された湾を室積湾、もしくは古代伝承に基づいて御手洗湾とも呼びます。その湾に臨む、弧を描いた海岸線は「虹の松原」と呼ばれ、風光明媚な天然の良港室積は古くから風待ち、潮待ちの港として栄えていました。

しかし、享保年間に室積を襲った大火や飢饉、不漁によって港は衰退します。
こうしたなか、財政再建をめざす藩は室積を含めた下関、中関、上関を整備し、北前船の誘致とともに藩主導の商取引を行います。
まず藩内各所の御米蔵を解体して室積に集め、室積越荷会所を置いて防長米の入札や売りさばき、さらに銀の融資などを行いました。
この政策は成功して藩の財政は立て直されます。そして室積はさらなる整備・再開発が行われましたが、やがて時代の流れとともに室積港は衰退していきます。
かつて軒を連ねた問屋や商家は次々と廃業し取り壊され、残された家々も更新が進んでいきました。

しかし近年光市は室積の街並み景観づくりに乗り出し、古い町家の保存修復だけでなく、新しく建てられる家々も景観に合わせた意匠にするなど、住民も一体となった「室積湊」の再生が行われています。


 
 
室積の酒蔵          
清酒 桜花日本一 山中酒造 山口県光市室積村3180-15 0833-78-0110