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  御所(西御所)
ごせ
 桑山氏御所藩1万2000石の陣屋町として成立した南大和有数の商都
 奈良県御所市本町・御堂魚棚町・西町・神宮町 他

 構成:商家・町家・酒蔵 ■ 駐車場:御所市役所P・駅周辺P
西御所・本町
 

奈良平野最南端に位置する御所は「ごせ」と読み、平野部と吉野山間部の中継地として栄えた在郷町で、江戸初期に桑山氏の陣屋町と寺内町のふたつの性格をもった町として成立したと言われています。
葛城川を堺に西側の町を「西御所」といい、関ヶ原の戦いで功のあった和歌山城主桑山重晴の次男元晴が1万2000石をもって成立した御所藩の陣屋町で、碁盤の目状に整備された町割りや敵の侵入に備えた桝形など、今も城下町の遺構が残されています。
つぎに葛城川の東側の町を「東御所」といい、町の中心に建つ浄土真宗本願寺派の寺院・円照寺の寺内町として発達。現在も通称地名として「寺内町」という名も残ります。桑山氏は町の経済的発展の為に寺内町の建設を許し、現在の大和高田市も同じ経緯で成立しています。
桑山氏の御所藩はその後2万6000石に加増されますが、跡継ぎに恵まれず無嗣改易となります。以後御所の町は有名な「大和絣」(かすり)などで知られる木綿織業や絞油業、薬業などを中心とした市場町として発展し続けます。元文5年7月(1740)後に「御所流し」と語られる葛城川・柳田川の氾濫により御所の町は壊滅的打撃を受けますが、その後の急速な復興からも御所の経済的な繁栄ぶりが伺えます。
御所市役所から御所駅にかけて残る江戸期からの町割りには旧町名がそのまま残り、伝統的な町家が軒を連ねています。最近になり街並みの重要性が認識され、景観作りが始まったようです、街並みに連続はあまりありませんが個々の建物は歴史を感じさせる重厚な佇まいを残しており、質・数ともに見応えがあると共に、かつての経済的発展と富の蓄積があった時代をうかがい知ることができます。


 
 
御所の酒蔵          
清酒 「松の勢」 岸本酒造 奈良県御所市御所1543 07456-2-2027    
清酒 「萩の戸」 油長酒造 奈良県御所市中本町1160 0745-62-2047    
清酒 「金剛力」 金剛力酒造 奈良県御所市小殿120 07456-6-0027    
清酒 「八州一」 大和酒造 奈良県御所市柏原313 07456-2-3064    
清酒 「玉の露」 堤酒造 奈良県御所市室1316 07456-2-2164    
清酒 「篠峯」 千代酒造 奈良県御所市櫛羅621 0745-62-2301    
清酒 「百楽門」 葛城酒造 奈良県御所市名柄347-2 0745-66-1141