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  宇津ノ谷
うづのたに
 東海道宇津ノ谷峠にある茶屋集落
 静岡県静岡市駿河区宇津ノ谷
切妻平入民家・旅籠建築・土蔵・石垣  なし 
 
 
茶屋宿とは正式な問屋業務など宿駅機能を持たない単なる休憩施設で、宿場町の様相を成す規模のものは茶屋宿とも呼ばれました。しかし、正規の宿ではありませんし、宿泊施設を持たない飲食店だけのものが大半でした。

宇津ノ谷集落は、東海道の難所の一つである静岡の丸子宿と岡部宿の間に立ちはだかる標高170mの宇津ノ谷峠の中腹に位置しています。東海道がこのルートになったのは江戸時代に入ってからで、峠の山腹に休憩所として茶屋をはじめとする街道集落が形成されました。

現在の東海道たる国道1号線は宇津ノ谷トンネルが貫通していますが、トンネル手前の「道の駅」の脇に、集落へアクセスする細い旧道の入口があります。

集落は旧東海道筋の街並みとして、近年に修景整備され、江戸時代からの建物はほぼ無いものと思います。しかし、各家々は「角屋」や「伊勢屋」などの屋号を掲げ集落全体が宿場町のような雰囲気を演出しています。観光客はほとんどいなく、土産物店や飲食店の類もありません。ごく普通に人々が生活している集落です。

ちなみに、この集落の先には日本で最初の有料トンネルである赤レンガ造りの旧宇津ノ谷トンネルなどもあります。