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  本宿
もとじゅく
 断崖に連なる関所の町
 群馬県甘楽郡下仁田町本宿
 構成:町家・旅籠建築・土蔵  駐車場:公民館P
 
 
下仁田市街から長野方面へ国道254を約10km。かつての中山道脇往還の宿場町である本宿(もとじゅく)集落があります。この鏑川(かぶら川)沿いを通る道筋は、中山道の難所の一つ碓氷峠と厳しい横川関所を避けるための脇往還で、信州と関東を結ぶ重要な街道でした。本宿は軽井沢へ抜ける和美峠と佐久へ通じる内山峠の追分けでもあり、西牧関所が置かれると、それに付随して宿場町としてまた物資が集積し交易の中心地として発達しました。

旧街道の両側に切妻二階建平入りの町家が並んでいます。一見普通の町並みに見えますが、集落裏手を流れるかぶら川対岸から見ると、川辺からそそり立つ3、4階建の建物の姿に驚かされます。
中山道木曽路にある木曽福島宿も同じような断崖に町家を形成をしています。
それぞれ交通の要衝ではありますが、あえてこのような場所に町場を建設したのは、関所破りを防ぐために、自然の要害を利用したと考えられます。