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  星尾
ほしお
 群馬最西端の秘境にある養蚕集落
 群馬県甘楽郡南牧村星尾

 構成:切妻せがい造り民家  駐車場:なし
 
 

下仁田から南牧川に沿った県道を進み、南牧村の中心部である大日向を過ぎて10分ほど走ると、道は離合困難な狭小路となり宿場町のような佇まいが特徴の砥沢集落を通り抜けます。集落を過ぎると道はまた2車線となり次第に山奥へと入っていきます。
やがて、中核集落としては村内最奥の羽沢地区に入ります。左手の川沿いには重厚な土蔵を持った商家風の屋敷が姿を現します。その周辺には廃校となった学校がいくつも密集しています。そのうち旧尾沢小学校は現在生涯学習センターや民俗資料館として活用され、またその向かいにある学校もNPO法人が自然学校として再利用しています。
県道はここで2手に分かれ、道なりに進むと勧能集落を経て長野県臼田町へ至るのですが、ここで学校の脇を抜けて北へ進むと星尾集落があります。
星尾地区は大部分が「妙義荒船佐久高原国定公園」内にあり、荒船山への登山口でもあるのですが、星尾峠を越えて長野県へ至る県道は自動車道としては未開通となっています。星尾は県内では珍しい両墓制が残る集落として知られています。両墓制とは亡骸を埋める場所と墓石を建てる場所を分ける習慣で、土地の狭い山村でよく見られる制度です。星尾では埋め墓は家の位置よりも低い生産性の無い場所に置かれ、ひき墓は山の中腹に設けられていました。

星尾の中心集落は荘厳な巨木が天高く立ち並ぶ吉祥寺の周囲に形成されています。
狭い傾斜地に石を積み上げ、まるで要塞か砦のように形成された集落。江戸期ごろには砥沢鉱山の日雇い人足や荷物輸送で生計を立てていたといいますが、現在は僅かな田畑と林業が生活の術なのでしょうか?ここも高齢化と過疎化が目立ちます。
集落の中心である吉祥寺の分岐から県道を西へ進むと諏訪神社があります。群馬県下には数多くの諏訪社がありますが、信州諏訪本社の御柱祭に習って神事を行っているのは南牧村にあるここだけだそうで、他にも文化財などもありこの小さな山村集落が世に知られる要素となっています。


 
 
 
羽沢の最東端・星尾への入口の川沿いに建つ庄屋屋敷
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