一路一会古い町並みと集落・甲信越>長野>高遠四日市場

  高遠四日市場
たかとう よっかいちば
 杖突街道の宿場町
 長野県伊那市高遠町長藤四日市場 【旧・上伊那郡高遠町】2006年合併
本棟造り民家・平入真壁2階建て民家・土蔵  なし  JR飯田線・伊那市駅よりバス・高遠乗換
 
 
高遠藩の城下町から藤沢川に沿って北へ伸びる街道、現在の国道152号線は秋葉街道の延長で、杖突峠を越えて諏訪・茅野へ至る事から杖突街道と呼ばれ、地元住民の生活道路としては藤沢街道とも呼ばれていました。高遠城下を出て最初の宿場町である四日市場宿は、その名の通り、中世以前からの市場町と思われ、その市が立った日は4月4日と8月4日と言われています。

江戸時代の高遠藩主・鳥居氏の時代に杖突街道が参勤交代道として整備され、四日市場は宿場町に指定されます。宿場の入口には常夜灯が建ち、街道の両側に旅籠や馬宿が数軒ならび問屋が2軒、馬の飲水や旅人の洗場とての水路が設けられていました。
高遠城下へ2里、御堂垣外宿まで1里。文久2年の家数は26戸、人口は116人の集落で、
宿の規模はそれほど大きくなく、隣の栗田宿と朔交替(月交替)で伝馬業務を行っていました。江戸中期ごろからは中馬輸送が盛んになり、伝馬業との係争も起き始めます。

現在国道152号線はまだ一部で1.5車線の規格が残っていますが、宿場町内では2車線となりスピードを出した車が行き来しています。今なお街村の形態で残る古い伝統的様式の家々は大型のものが多く、引き家したとも思えず、おそらく当時は水路が道の中央付近に流れていたのではないかと思います。