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  馬瀬口
ませぐち
 北国街道の中牛馬宿として賑わった街道集落
 長野県北佐久郡御代田町間瀬口

 構成:旧本陣長屋門  駐車場:なし
 
 

軽井沢町の西に隣接する御代田町。浅間山の南麓は古来より馬の産地であり塩牧
(現・塩野牧)と呼ばれていました。馬瀬口は牧の入口を意味しています。

馬瀬口は北国街道筋に形成された集落で、小諸城下と追分宿の間宿として中牛馬の馬宿・牛宿が置かれ、旅人や牛馬が休息しました。

中馬(ちゅうま)とは山間部で発達した個人運送業で、荷車が通行できない細く険しい山道を牛や馬を使って荷物を運んだのが始まりで、多くは農村の副業でした。正式な問屋を通じるより早く、安かったのですが、その為問屋とのトラブルも絶えませんでした。

馬瀬口はまさにその中牛馬を相手に、今で言うサービスエリア的な業務で栄えた集落だったので、正式な問屋業務を行う周辺の宿場とたびたび訴訟が絶えなかったといいます。
もともと町場は形成されていなかったので街道筋に、街並みのようなものは残っていませんが、庄屋の屋敷と思われる重厚な白壁の長屋門をもつ高山邸は、明治天皇が休憩した場所として町の文化財になっています。


高山邸