一路一会古い町並みと集落・南東北>福島>三春
  地名
かな
 日本最大の枝垂れ桜のある三春藩秋田家5万5000石の城下町
 福島県田村郡三春町(大町・中町・荒町)
 構成:土蔵・武家屋敷・商家 ■ 駐車場:観光P
 
桜川沿いの蔵の風景
阿武隈山中の小さな城下町にして日本最大の枝垂れ桜・三春滝桜で知られる三春。
梅・桃・桜が一度に咲くことから三春の名がついたといわれています。。
この地域には南北朝時代に田村氏が支配した田村荘がありましたが、城下町として町の建設が始まるのは江戸時代に入り、常陸友部から秋田氏5万5000石がこの地に入封してからのこと。しかし度重なる領主の入れ替えにより町の整備はなかなか進みません。幕末に近づいてようやく、武家町、商人町、職人町が整いました。

戊辰戦争では奥羽列藩同盟に加盟していながら水面下で新政府に寝返り、無血開城。城下は戦火に見舞われず、明治以降も鉄道が大きく迂回した為、急速な近代化が進まず街並みは残るはずでした。が、明治期に大火事が相次いで三春を襲い、街並みはほとんど消失してしまいます。
山間の僅かな土地に密集した城下町ゆえ、一旦火災にみまわれると土蔵造りでも意味をなさないほど激しく燃えつくしました。現在町内に僅かに残る古い建築物は、明治期後期に建てられたものだそうです。

町の中心部、メインストリートは道路拡張と再開発が行われるなかで、城下町を意識した町人町風の景観が作られていました。商店街の裏手、桜川沿いとその周辺には土蔵が数多く残っています、しかし土蔵以外の建物は見られません。
北町・大町・中町・荒町に古い風景は集まっており、荒町の一画に土蔵作りの商家の街並みを発見しました。老朽化が進んでおり、ぜひ再開発の一環として保存していただきたいと思います。
 
荒町の鍛冶屋、漆喰が総て剥がれ落ちています
 
三春の酒蔵          
清酒 「三春駒」 佐藤酒造 福島県田村郡三春町中町67 0247-62-2816